第4幕を語る

それでは今回は4幕について語ります。

言うなればこの幕はクライマックスです。
ラブストーリーに決着がつきます。
この回の見所はまずバイオリンとピアノの狂奏。
この幕の冒頭バイオリンはネレオの後悔と愛を語りピアノはシレーナの嘆きと愛を語り戦います。
激しくぶつかり合う二つの音色。
私思わず歌うの忘れました(笑)

ネレオはひたすらにシレーナを奪われ助けられなかった後悔を歌います。
そして再び航海のチャンスが訪れる。もう一度シレーナに会えるのでしょうか?
シレーナもまた海底神殿で心弱り辛い日々を過ごしていたのは三幕の通り。
しかしネレオの声が聞こえてくるのです。幻聴ではないネレオの声が。
ネレオを求めるシレーナ。それを妨害する姉オンダとアズーラ。
わずかなすれ違いがこんなにも全てをこじらせ崩壊に向かっていく。
ネレオはひたすらシレーナに届くように歌う。
姉達もまたその声をシレーナに届けさせてはならないと歌う。
まさに歌のバトルロワイアル。
激しい戦いが表現できているでしょうか?
2人の姉とのハーモニー。この二人が私に時にぶつかり励まし合い作り上げてきたこのオペラ。2人がいなかったら成立しなかったのではと思うほど信頼し成長させていただきました。

オンダ役「三重野広美さん」
私との最初の出会いは彼女のコンサート。旧奏楽堂で歌を聴きました。
美しく響くソプラノ。三重野さんの真骨頂は細く遠くまで響くPヴォイス。あんなにも小さく絞った声がこんなに遠くまで届くなんて!と感動しました。私は彼女の声を聴いて勉強しています。私の女声に多大なる影響を与えたソプラノでした。


アズーラ役 「坂本江美さん」
三重野さんから紹介されて出会った彼女はまさに才媛。低いアルトほどもあるパートからソプラノまで変幻自在に歌う素晴らしい歌い手です。挙句バレエのように華麗に踊ります。正確な音程はいつも私達のハーモニーを支えてくれています。
三年をともにしたこの3人の戦いのハーモニーこそ4幕の真骨頂です。
あー早く皆様にお見せしたい!!!

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