Maria Seiren の挑戦

世界初公演となる「哀しみのシレーナ~禁断の恋~」は、ギリシャ神話「オデュッセイア」の魔物セイレーンと能楽の「もの狂い」をヒントに斬新なコンサート形式のイタリア語オペラとして3年をかけて完成させました。人間の本性に有る「もの狂い」を歌唱と演技で表現し、出演者全員が狂うという圧巻の最期となっています。日本独特の「狂いの美学」とも言うべきスタイルをオペラで追求するという挑戦的な試みです。序曲から全5幕までのシナリオ構成や作曲も「序破急」形式を取り入れています。狂いを予感させる静寂なアリアや対立と調和の緊張感タップリなピアノとヴァイオリンの狂騒演奏も「狂いの中にある花」の役割を担っています。また、Easy Operaらしく、案内役の老船乗りと3人の子役が幕前に登場し、日本語のナレーションと字幕映像と共にストーリー展開をわかりやすくしています。


本作品は、マリアセレンを両声オペラ歌手として日本から世界に送り出すべく 全編イタリア語とした野心作でもあります。マリアセレンのパラレルワールドをお楽しみ下さい。




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